バレンタインのキセキ。
うわ…、かっこいい…
あたしの隣の席の人は、息を呑むほどかっこよかった。
名前…、何て言うのかな?
不思議に思っている間に、いつの間にか休み時間になっていたようだった。
あくびをしながらけのびをしていると、外見からして大人っぽい子があたしの方へやってきた。
やばっ、超大人っぽいよ!
本当に中2ですか!?
いいなぁ〜
「天宮さん、あたし桃山実咲(モモヤマミサキ)。よろしくね〜☆」
『うん、よろしく♪』
「あのさ、真李奈って呼んでいい?あたしの事は、実咲でいいから」
ニッコリと微笑む実咲は、笑い方までもが大人っぽかった。
『うん、いいよ〜。ていうか…』
「ん?」
『実咲って大人っぽいねぇ♪』
さっきから言いたかった言葉を口にした。
「そんなぁ〜、照れるしありえないって」
ありえるんですよ。
それが。
「てか、真李奈は可愛いじゃーん」
んな、アホな。
『いや、それこそありえないって』
本気と書いてマジの否定。