バレンタインのキセキ。
「ありえるって、あっ、携帯持ってる?」
なんと、ここの中学校は校則がゆるい(ゆるすぎる?)ため携帯の持ち込みがOKなのだ。
『持ってるよ』
そしてそこまできっちり調べて
ちゃっかり持ってきていたあたし。
スカートのポケットから、携帯をとりだした。
「じゃあ、ケーバンとアド交換しよ」
『うん』
赤外線でお互いのデータをおくり終えた頃…
「ねぇねぇ、2人共何してるの?」
どこからか可愛い声が聞こえてきて、あたしは辺りを見回すと容姿までも可愛い子が。
「あ、愛里奈」
愛里菜?
「あたし、大原愛里菜(オオハラエリナ)よろしくね♪」
か…かわいい☆
女の子相手にキュンときたあたしは、直ぐに
『うん!よろしくね』
と返した。
「あたしの事は愛里菜って呼んでいいからね♪」
『愛里菜ね、あたしも真李奈でいいよ☆』
その後、赤外線でデータ交換をし、他愛のない話をした。
そんな話しの中、
あたしはふとさっきまで疑問になっていた事を質問した。
『ねぇ、あたしの隣の席の人って誰?』