バレンタインのキセキ。
ただそこまで重要な質問してないっていうのに
「丘崎竜(オカザキリュウ)くん!かっこよくてなんでもバッチリで人気者なの。ほら、みてみ」
実咲は飛びつくような勢いで一方的に話しを進める。
やっぱり人気者なのかぁ、確かにそんな感じする。
オーラとか。
そして、今実咲が指差しているのはあたしの隣の席。
「竜くぅん♪ここ分かんないのぉ、教えて?」
「あたしはここが分かんなぁい(泣」
うゎ…ι
わざとらしい声、態度。
ちょ、香水きつっ!
なんの匂いだよ!
吐きそう…
てか、竜って人…
ほうづえをつきながら、心底に嫌そうな顔。
だけど、放置はしないらしく嫌々ながらも教えてあげてた。
へー、優しい。
ジーッとその光景を見ていると愛里菜がポロッと呟いた。
「でも、真李奈ってついてるよね〜」
『何で?』
本当は何が言いたいのか分かったけど、確認の為聞き返す。
「竜くんが隣の席だから」
ビンゴ☆
『ふーん、そうなのかな?』
「うん、ていう…」