バレンタインのキセキ。
キーンコーンカーンコーン…
ガラガラ…
愛里菜が何か言おうとした時、バッドタイミングでチャイムがなり、先生が入ってきた。
愛里菜と実咲は、小さく舌打ちすると自分の席へと戻っていった。
先生、本当にKY〜
転校生に友達できて
楽しんでたところなのに(泣)
うぅぅ…と喚きたかったけど、変に注目されるし。
後ろ側の席だから
いいかもだけど……
転校初日から変人扱いはごめんだ。
そうじゃなかったら喚いてた。
ほうづえをつき、先生の話しを聞いていた。
(あ、先生男です☆)
どうやら、学級委員を決めるらしい。
学級委員…ねぇ。
あたしには無理だわ♪
面倒臭いしさ?
あたしは学級委員になるつもりは無かったのに…
手の挙がらない教室。
実咲なんか隠れて携帯いじってるし、愛里菜は髪をいじってた。
「よし、じゃあオレが決める!」
ドーン!と威張るように自分を親指で差し、笑う先生。
それに対し、
『「え〜〜〜〜?」』
という、クラス全員からのブーイング。
あたしもその中に入る。
一番嫌がってたのは、実咲だった。