バレンタインのキセキ。




さっきの竜って人より心底嫌そうな顔。




そして、あたしは先生の方をチラッと見た。


瞬間…



「よしっ!」



あたし方面を向いて微笑む。



嫌な予感がするのは、
気のせいだろうかι



「天宮と丘崎!決定!」


そう言ったかと思えばプリントにすぐ名前書いて…


嫌だ……


『却下』


はい、あたし即答。



「あたし竜くんがするならする〜」


「あたしもあたしも〜」




竜って人は本当に人気者でモテるらしく、女子の半分が口々に立候補していく。




てか、なんであたし?って感じι

転校初日で学級委員って…


罰ゲームかよ!



あー、先生。
その子達に譲るから
あたしにさせないで〜




だが、願いというのはかなく消えるものだ。



「まぁそう言わずに、決定な。」


あっさりと決められた。



『な、何であたし達なんですか?』


「オレと目が合った、からだ」


は?


そ、そんだけで!?

ちょ、いい加減すぎ!


あぁ、あの時先生の方を見ていなければ……



完全ブルーになったあたしは、チャイムが鳴ったことに全く気づかなかった。




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