俺様先生と秘密の授業【完全版】
「何がオトナよ! エロ教師!!」



 ぱちこ~~んっ!


 あ。

 モロに入った。

 だけども、兄貴や、狼ならともかく。

 あたしの力じゃ、飛んでいかない直斗に、往復行こうとして、岸君に止められる。

「愛莉さん!
 怒るの判るけど、ケガの方で殴っちゃダメ!」

 岸君に手をつかまれて、かあっと血が登った。

 うう~~

 超恥ずかしいっ!

 着替えって、どうせ熱が出た時、やってくれたヤツなんだろうけど!

 今、ここで、そんな風に言うことないじゃん!

 直斗~~!

 涙目で、じたばたしているあたしを岸君がゆるく抱きしめた時だった。

 がらがらっと、音高く保健室の扉が開かれたかと思うと。

 吉住さんが、飛び込んで来た。

 片手をしっかりつかんだ伊井田さんをずりずり引きずって。

 そして、何の騒ぎですか!? とか言いながら、あたしたち三人をざっと見て、言った。

「岸!
 その手を離せ!
 愛莉さんを人質にして、早瀬倉センセを殴るなんて、許せねぇ!!」


「「「違う」」」


 ……今度は、三人の声が重なった。

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