びぃだま
部屋のドアをゆっくりあけ、中に入る。
まっすぐベッドにむかい、うつぶせになる。
熱のせいで頭がボーっとしている。
そんなときに健斗との思い出が頭の中でぐるぐるとまわる。
観覧車のように。
それはたぶんあたしの目の前にある健斗との写真。
「・・・・むかつく。こっちみてわらわないでよ」
写真の中のあたしたちは別にあたしに笑ってるわけじゃない。
このころのあたしはこんな日がくるなんて知らなかったんだ。
だからといってこのころに戻りたいわけではない。
だって何回やりなおしたって結果は同じ。
あたしの悲しみメーターがあがっていくだけ。
ただいまの悲しみメーターは80%。
100%になるまえに何か夢中になれることを探そう。
二人の写っている写真の入った写真たてを“パタン”とたおす。
次たてることはできる日はくるのかな
あたしはそのままゴミ箱いきになってしまうような気がします。