私の彼氏は最強野生児。
「ん…」
ここどこだ…
あたりをきょろきょろすると見覚えのある部屋だけどあたしの部屋じゃない。
ここって…
「めー覚めた?」
「威瑠先輩?」
「あー目腫れとうなー。まだ拓実帰ってくるまで1時間はあるから冷やしとけ」
威瑠さんから渡されたケーキについてる保冷剤を目に当てながら質問をぶつけてみる。
「なんで拓実さんの部屋にあたしと威瑠先輩?」
「それはねー…」
廊下で散々泣いたあたしは威瑠さんと話してる最中に泣き疲れて寝てしまったらしい。
困った威瑠先輩が拓実さんに連絡して駆けつけてくれた拓実さんが一旦自分の家にあたしをおいて塾に行ったらしい。んで帰ってくるまで見てろと言われたのは威瑠先輩だと…
「すいません、迷惑かけて…」
「別によかー。そんなこと気にすんな。」
威瑠先輩の手が頭に置かれてもっと拓実さんに会いたくなった。
怒ってるかなー
「怒ってた?拓実さん。」
「ううん。逆に心配しよったよ。」
「そっかー。でも帰ってきたら謝らないとな…」
「うーん」
そう云って威瑠先輩は手もとの雑誌に目を戻した