~Lite~
「あぁ、強くなりたい」

その時のレイの横顔は悲しく見えた。レイの作り笑いも、余計に悲しく見えた。

「なら、ついて来い」
「どこへ?」
「思い出の場所だ」

思い出の場所??分からない。思い出の場所って何だ。ただ俺は強くなりたいが為にレイの後ろを追う。

「ここだ。覚えてるか??」

俺は一旦あたりを見回して、そこは俺が小さい頃、毎日レイと遊んだ秘密基地。もう壊れたと思ってた。新しいイスに替えられてた。レイが、定期的に来てるのだろうか??

「ここと強くなるのは関係あるのか?」
「そう言う事じゃなく俺はここが良いだけだ。さっそく始める。ここに座って」

新しいイスが出された。俺はここに座る。レイが両手を前にだした。手と手の間には小さな雷がある。

「雷の神よ。大いなる力を我に与え、友に我の力を与えよ。マジッ……。なぜ止めるんだ!?」
「それを使えばレイが魔法使えなくなるんだろ。俺は人を犠牲にしてまで…ぐっ!」

俺の腹に拳があたる。そのまま俺は気を失う。
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