~Lite~
そして…夜…

「この里ともお別れか…。まぁ、思い出なんか特に…。さよなら、母さん…レイ」

俺は誰にも言わずに里を出る事にする。今思い出せば、レイとは沢山遊んだっけな…。母さんとは…ケンカも沢山した。けど、いい母さんだった…。さよなら皆。

「待ってライト!!どうしても…行くの?だったら…これを…」
「これは…指輪?母さん、これは?」

キラキラ光る綺麗な指輪と思う。一体どういう力があるんだ?

「これは父さんが残した世界に2つしか無い指輪よ。1つはあなたが…。もう1つは父さんが持ってるの」

父さんが…。じゃあこの指輪を探せば父さんは見つけられる。あと、問題は力。魔法も使えないのに、父さんまでたどり着けるのか?

「あなたは生まれた時、すぐに光系の魔法を使ったの…。父さんが危険と判断したから、封じたの」

母さんは泣いてるように見えた。その横顔はいつもと違う。そんな母さんを見るのは辛い。

「あなたの右おでこのバンソコ。剥がしたら魔法が使えるわ。けど、魔力を垂れ流しの状態だから、長時間は危険よ。分かった?」
「あぁありがとう母さん。じゃ行ってくる」
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