丘の上より




「――俺、これから都丸さんを好きになってくから…」





雨脚が強くなるのがわかる。




「…待ってくれる?」





『―――!ほんと?大塚くんありがとう!』





「…うん」





ゆきのはもう、雨の音は聞こえない。





『これから塾なんだ。ごめん、切るね。』





「…うん、ばいばい。」






―――ガチャ…
ツー、ツー。





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