丘の上より




健史はアクマの目の前に立ち、アクマの肩に手を添える。






「―――もう最後だって思ってた…。でも、アクマが忘れろって言うなら、納得できないよ。」







健史は肩からアクマを引き寄せ、軽く抱きしめる。

そして耳もとで呟いた――






「――…もう一度、キスをさせて。そうすれば、何もかも忘れられる気がするんだ。」







アクマは何も言わすに目を閉じた。








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