丘の上より
男の子は振り向かなかった。
けれど、健史はそのまま続ける。
「…もし、
俺の子が無事に生まれて
歩けるようになったら…
―――…お前んとこに来るよ、絶対。」
それを聞いたとたん、男の子は振り返った。
その顔は驚いているように見える。
『―――いいの?』
健史は笑って答える。
「もちろんっ!
あ、でも俺も仕事があるからさ
毎日ってわけにはいかないけどな。」
『いいっ!来てくれるだけでも嬉しいよ!』
「…うん、待っててな。」