丘の上より





たけしは気持ちよさそうに丘を下りていった。





僕はそんな彼が見えなくなるまで見送った。




―――僕には目標ができたよ。





僕はたけしの家族を守るんだ。




―――僕たちは約束したんだから…





たけしは数年後に子供を連れてやってくる。




きっと…いや、絶対に
やってくるよ。





僕にはわかる。





―――たけしは嘘はつかない。






それだけを信じて、僕は楽しみにしているよ、サキ…。









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