丘の上より
セイカイ
―――あーあ…、今日アクマのとこにいけるかなぁ?
ため息混じりで健史は考えた。
健史が何故、アクマに会えるかどうかを心配しているのかというと…
―――『セイカイ』も続くときは続くからなぁ…
『セイカイ』というのは《地域政策会議》の略称であり、健史はこれからここに行くのである。
月に一、二回に地域の学生や大人をまじえた会議だった。
「よ、たけし!」
後ろから肩を叩かれた。誰かと思って振り返ると…
「お…、安達じゃん。」
「そ、安達でーす。」
安達は健史と並んで歩きだした。
「おたくも生徒会長になると大変ねぇ。」
安達はスクールカバンを上下に振り回している…
――――小学生かっ!
「いや、安達も生徒会長だろが…」
「あ、ばれました?」
「ばれるも何も、セイカイにくんのは生徒だし。」