丘の上より




会議は学校別に並ぶ。





健史と安達は円上の机のちょうど相向かいになった。






――――あーあ、やっぱ行ける気がしないなぁ…





とまぁ、健史は会議が始まる前、ずっとアクマのことを考えていた。





「――くん…」




―――でもこれが7時に終わるんだったら行けるよな?





「――つか くん…」






「大塚くん…」







「えっ!あ、はい!何?」





健史はボーとしていて隣の女子が話しかけているのが気付かなかった。






「…これ、今日の資料だよ。」




手渡されたのは今日の進行内容が書いてある紙だった。





「ごめん!ありがとう。」





「うん、それ次の人にも回してね。」





「わかった、ほんとごめんね。」




「ううん、平気だよ。」




頬を赤らめながらその子は小さく笑った。





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