丘の上より
「告白するつもりは?」
「はぁ?」
にしし、と笑って安達は健史の返事を待っている。
健史は小さなため息をして、口を開く。
「告白はしない。」
「ん?それって『告白されたら付き合う』て意味にもとれるよね?」
「―――!…ったく。知るかよ…その場にならないと」
「ふーん?」
「それに…、気になる人ぐらいいるから!」
その言葉を安達に押しつけて健史は走って行った。
「――うわ…、気になるー。たけしの好きな人…」
安達は暗い夜道の中、一人でつぶやいた。