魔法使い雲ちゃん


「あたしの姿は、あなた那津にしか見えてないよ」

「んな訳…」

「だから大声出すなって言ったのに。さっきから那津は変人だね」

「……。」

「あれ、黙っちゃうの?」


信じてない訳ね…。


あたしは横を通っている人の前に立って「べー」っと舌を出した。

その人には、あたしの姿が見える訳なく素通り。



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