そらからのてがみ
身長が
平均よりも
少し大きい僕と
少し小さい君

はじめて二人で出かけた日の帰り道

落ち葉の舞散る並木道を歩きながら僕と君は手をつなぐ

そっと君の手に触れると
君は一瞬驚きながらも
小さな手に力を込め
僕の手を握り返した

手をつなぐと
君の掌はすっぽりと僕の掌におさまってしまう


「手、大きいね」


そういって
照れたように嬉しそうに笑う君

僕が暖めていたと思っていた君の掌は
逆に
僕の掌と心を暖めていた

冷たかった僕と君の手はいつの間にか
暖かくなっていた
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