◆兄貴の彼女◆



そして、藤沢と会話をしなくなって、もう少しで1ヶ月が経とうとしたある日、藤沢にこう言われた。


「あの、夕斗君?ちょっとだけ、話をしない事があるの」

「あ、ああ……いいよ」


藤沢がそう言うのは初めてで、ちょっと怖かったけど、そろそろ俺もこんな態度やめなきゃいけないって思ってた。
時間は解決してくれない事が分かったから。


「なら、放課後。公園でいいかな?」

「うん」


俺はそれだけ返事して、教室を出た。

放課後まで残り4時間。

決心しろ。俺。







< 46 / 86 >

この作品をシェア

pagetop