◆兄貴の彼女◆
そして、藤沢と会話をしなくなって、もう少しで1ヶ月が経とうとしたある日、藤沢にこう言われた。
「あの、夕斗君?ちょっとだけ、話をしない事があるの」
「あ、ああ……いいよ」
藤沢がそう言うのは初めてで、ちょっと怖かったけど、そろそろ俺もこんな態度やめなきゃいけないって思ってた。
時間は解決してくれない事が分かったから。
「なら、放課後。公園でいいかな?」
「うん」
俺はそれだけ返事して、教室を出た。
放課後まで残り4時間。
決心しろ。俺。