◆兄貴の彼女◆
【最終章】ここから



「ん?なになに?藤沢の事、知ってるの?」

仕方ないけど、空気よめない卓也がそう言った。


「え?卓也君達、藤沢千鶴を知ってるの?」

一葉が驚いたような表情で言った。


「知ってるも何も、俺ら同じクラスだよな?夕斗」


俺に振るなよ。

って、目線を送ってみる。



「マジ?最悪なんだけどー!あいつ、夕斗君にまで不幸巻き散らかしてんの?」


「え……どういうこと?」


何も知らない卓也達は、キョトンとしている。


「夕斗は、よく藤沢さんといるよね?」

将が言った。


だから、俺に振るなって!


「え?!付き合ってるの?」

愛が言った。


「いや、そういうんじゃなくて、友達だから」

「何だ!お前らてっきり付き合ってるもんだと思ってたよ」

大和がそう言った。


噂をみんな信じすぎなんだよ。ったく。


「ねぇ、夕斗君は知ってるの……?知っててあいつといるの?」

桜が目に少し涙を浮かべながら俺に行った。


なんだ俺、だんだんキレそう。

何で藤沢はこいつらに「あいつ」とか、「最悪」とか、俺に不幸を巻き散らかしてるとか……言われてんの?

藤沢が何したんだよ。


「知ってるよ」


「え……知ってて一緒に友達してるの?なんで?」


桜が俺の制服を引っ張る。


「あのー、話しみえないんだけど?」

大和が?顔で言ってきた。


そして奈々が、ご丁寧にも説明を始める。







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