カラダから始まる恋ってありますか?
「ゆうすけさぁ~ん」
照れながら呼んでみた。
すると、半透明なガラス越に裕介さんのシルエット。
「開けるよ」
その言葉に、後ろを向いて顎までチャポンと浸かった。
「どうぞ…」
ガチャン…と静かに開くドアの音。
あたしは背中を向けたまま、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「どうして、背中向いてるの?」
「だって…恥ずかしいから」
「ふぅ~ん」
だけ言うと、裕介さんは、シャワーを浴びてカラダを洗い始めた。
ジャーと流れるシャワーの音。
「これ、借りていい?」
何も見ないまま「ど、どうぞ…なんでも使ってください」と答えた。