カラダから始まる恋ってありますか?
「愛美ちゃん。準備できた?」
洗面所で、メイクをしていると、リビングから聞こえてきた裕介さんの声
「あっ、はい。ちょっと待っててください!あと…10分したらすぐ行きます!」
デートに行くと決まってから、慌てて着ていく服を決めて
ヘアメイクをし始めて1時間が過ぎてしまった。
どうしよう。髪型が上手く決まらない。
しかも裕介さんを1時間も待たせていると思うと、余計に焦って上手くラインがひけないよ。
とにかく…落ち着かなきゃ。
そう思った矢先に
ガシャン!と、化粧水に手が当たって床に落ちてしまった。
「大丈夫!?」
リビングから響いてきた裕介さんの声に、平静を装いながら
「大丈夫です!」と冷や汗かきながら答えた。