カラダから始まる恋ってありますか?
会社の壁掛け時計の針が昼の12時を回った頃
「よっ。頑張ってるか」
普段着姿の市川さんがコンビニのビニール袋片手にやってきた。
「市川さん。どうしたんですか?」
「あっ?俺も、ちょっとやらなきゃいけない仕事があってな。後…藤木達がここにいること、課長から聞いてな。陣中見舞いだよ」
ゴソゴソとコンビニのビニール袋からドリンク剤2本を出すと
ジュンと俺のデスクに1本ずつ置いた。
「ありがとうございます」
ジュンがペコリと頭を下げた。
「市川さん。ありがとうございます」
俺も、市川さんがくれたドリンク剤を手に取り、お礼を言うと
早速、蓋を開けて一気に飲んだ。
正直、睡眠不足で頭の回転が遅くなっていたから
市川さんの心使いが有り難かった。