カラダから始まる恋ってありますか?

お似合い…か。


過去の話だ…。余り気にするな。


そう無理やり自分に言い聞かせている俺に追い討ちをかけるように


彩華の饒舌は止まる事なく滑らかに回り始める。



「愛美はねぇ~ずっとジュンに憧れてたんだよねぇ~」


「そう…なんだ…」

力なく呟く俺に気づかない彩華の口は止まらない。



「そうそう、だからぁ~ジュンから告白されて付き合えるようになった時、愛美ぃ、嬉しすぎて泣いてたんだようぉ~」



ズキン…ズキン…と心が痛む…。もう…止めてくれよ…聞きたくないよと心が叫ぶ。



「なに?もしかして、そのジュンって奴、愛美ちゃんの初カレとかぁ~?」


隆の言葉に興奮気味に話す彩華は身を乗り出して



「そうなのよ!だからぁ~ジュンは愛美の初めての人なんだようぉ~」



“初めての人”


その言葉の意味に…俺の心は嫉妬で狂い出しそうだ…。




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