カラダから始まる恋ってありますか?
居酒屋を出て、歩きだした俺の頬を
いつの間にか降り出していた雨が冷たく濡らしていく。
頭の中は思考回路が崩壊して、自分が今、どこを歩いているのかさえ分からない。
無意識に足は動きただ賑わう夜の街をひたすら歩き、どうにかして自分の車が停めてある駐車場に辿り着いた。
朦朧とした意識の中、濡れた服を気にすることなく車に乗り込みエンジンをかけてアクセルを踏んだ。
ブゥンと唸るエンジンの音を聴きなが車を走らせた俺は、気づいたら
愛美が住むアパートに来ていた。
愛美に会いたい。
会って…この腕の中に抱きしめたい。
ただ…その想いだけを抱いて…。