カラダから始まる恋ってありますか?
「俺さぁ…」
不意に、ジュンが真剣な瞳であたしを見つめた。
「なに…?」
そう聞いてみたけど、なんだかその先の言葉が聞きたくなくて
真っ直ぐな視線で見つめるジュンの視線から逃れるように
「雨…やまないね」と首を前に傾けて、雨雲に覆われた星が見えない夜空を見上げた。
「そうだな。やまないな」
ジュンはそうポツリと言うと、フッと俯いて何かをボソッと呟くと
「送るよ」と、あたしの腕を掴んで走り出した。