カラダから始まる恋ってありますか?


あたし初めてなの。誰かに…“愛してる”なんて言うの。


裕介さんと出会って、まだ1ヶ月しか経ってなくて“愛してる”だなんて簡単に言える言葉じゃないって分かってる。


“好き”と“愛してる”は違うから。

言葉の重みが違うから。

だけど…“愛してる”という言葉しか思いつかないから…。

“好き”なだけでは、収まる事のできないあなたへの想いは

この言葉しか見つからなかったから。


「あなたを…愛してる…」

あたしの想い…



…あなたの心の中に届きましたか?

あなたが分かってくれるまで…あたしは何度でも言うよ


「裕介さんを…あなたを愛してる…」


あたしの言葉を聞いた裕介さんの瞳は潤み…ポタリとあたしの頬に綺麗な雫がこぼれ落ちた。



「裕介…さん…?」




瞬間、バッとあたしから離れた裕介さんは背を向けると



片手で顔を覆い隠してカラダを小刻みに震わせた。





< 295 / 382 >

この作品をシェア

pagetop