カラダから始まる恋ってありますか?
【裕介side】
「愛してる…」
潤んだ瞳で、俺の心に届くように囁いた愛美の言葉が、愛美の想いが…
俺の真っ黒に染まった心を浄化するように…ゆっくりと心の中に染み渡る。
俺…本当に最低だ。
愛美は、俺の事を真剣に考えてくれていたのに…俺は…
「俺…最低だよな…」
「裕介さん…」
「俺…ずっとジュンに対して劣等感を感じてたんだ…俺より…才能のあるジュンが羨ましかった…」
愛美に背中を向けたまま、絞り出すように言葉を口にした。
もう、カッコつけるのはやめよう。
俺という人間を、もっと愛美に知ってもらいたい。
俺は、強くもなければカッコよくもない。