カラダから始まる恋ってありますか?

愛美に、自分の弱さを見せられなくてカッコつけてる情けない俺なんだ。



「ごめん…ごめん…愛美…傷つけて…嫌な想いさせて…ごめん…」



肩を震わせ…呟いた。


俺は、こういう男なんだよ。愛美…ガッカリしたよな?



俺がこんなに情けない男だって分かって…見損なうよな…。


嫉妬と独占欲で支配されて、大切な愛美の気持ちに気づこうとしなかったんだからさ…。



「愛美…こんな俺…もう、嫌いになったよな…?こんな…情けない俺のことなんか…」



その時だった…



背中にフワリと柔らかい感触を感じたと思ったら



「そんな悲しい事…言わないで…お願いだから…」



後ろから愛美の細くて、華奢な腕が、俺のカラダをギュッと抱きしめた。




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