カラダから始まる恋ってありますか?
交わる心
【愛美side】
チャポン…チャポンと浴室の中に響く水滴が落ちる音。
あたしは、湯船に浸かりながら瞼を閉じて、その音に耳を澄ませる。
そして、あたしの後ろには、背中からあたしをギュッと抱きしめる
愛おしい人の温かいぬくもり。
心地いい…。
包まれている…。
「愛美…愛してる」
そう耳元で囁きながら、あたしの首筋に唇を這わせる。
「やっ…」
裕介さんの熱い唇が、あたしのカラダをおかしいぐらいに熱くさせる。
あたしはカラダをよじらせて逃れようとするけど
裕介さんの腕がそれをさせない。
「裕介さん…ダメだよ…ただ、抱きしめるだけだって言ったじゃない…」
「そんなこと、忘れた…いいじゃん…声、聞かせてよ…」
裕介さんは、あたしの反応を楽しむように、意地悪な言葉と息づかいで、あたしの心を支配していく。
そして連れていくんだ。逃れられない。甘い世界へと…。