カラダから始まる恋ってありますか?
【愛美side】


「どこに行く?」


そっと指を絡めながら聞かれた彼の言葉に…あたしが口にした言葉は…


「2人っきりに…なれる場所がいい…」



あなたにもっと触れたいから…。



「分かった…。じゃあ、俺の部屋に行く?」



彼の言葉にトクンと高鳴る胸の鼓動。

人混みで混雑する中、立ち止まり。

見上げた彼の背中には、聳え立つビルの隙間から見える満月の光。


オシャレな街頭の光にキラリと照らされた彼の瞳に吸い寄せられるように


あたしは、コクンと恥じらいながら小さく頷いた。




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