reverse【完】
「パパ~おはよう!」

次の日の朝
起きてきた沙良がリビングに入るなり俺に抱きついてきた


「沙良~おはよう。幼稚園楽しいか?」


愛しい沙良を膝の上に抱きあげる


「うん。楽しいよ!でもね~悲しいことがあった」

「悲しいこと?」

「うん…。あのね、けんちゃんが嘘ついたの!」


ドキン!と心臓が大きく揺れた


「……嘘?」

「うん。けんちゃん、沙良が一番好きだよって言ったのに、他の子と遊ぶの!」


本気で寂しそうな顔をする沙良に
今の子供はませてるな~と思いつつ
胸がズキンと痛む



「沙良はけんちゃんが大好きだもんね~」


そう言いながら、沙良の朝ごはんを食卓に置く美咲


「うん、大好き!だから他の女のこと遊ぶの見るの寂しいの」


「…………」


何も言えない俺に
何も知らない沙良が言った一言





「だって、ママが大好きなパパはそんなことしないもん」










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