イタズラな運命。
「……サンキュ…」
俺は杏からタオルを貰い汗を拭く。
「……杏菜ちゃーん!」
「はーい」
杏は先輩らに呼ばれ、タオルや水を配る。
なに、ニコニコしてんだよ……。
ムカつく。
先輩にも妬いてしまう俺は相当重症だと、思う…。
「…早瀬くん」
「なに…?田中…」
榎田朱里(エノダアカリ)。同学年で杏と同じくバスケ部のマネージャーで気が強い女。
俺の嫌いなタイプ…。
「早瀬くんって杏菜と仲良いの…?」