イタズラな運命。
昔からそうだった。
いつだって杏は笑ってた。
俺はそんな杏が好きなんだな………。
「「杏菜ちゃん、榎田さん。ありがとう!」」
バスケ部の皆が杏たちにお礼を言い、帰ってゆく。
「杏、今日もありがと…。」
「大翔に“ありがと”なんて言われると照れちゃうな……」
そんな可愛い言葉まで俺に言うんだ。このお姫様は……。
「………ほら。帰るぞ」
「うんっ」
……やっぱりいつでも、俺の隣りには杏がいる。