イタズラな運命。
「杏、花火そろそろ始まるぞ」
「そうだね!あのね、私…花火が一番見やすい秘密の場所知ってるの。そこに行こう!」
「おぅ」
杏に連れて来られた場所は誰もいない、俺らの学校の屋上。
もちろん、夜だから誰もいないけど先生達がいるから学校は開いている。
「ここね、私が見つけたんだよ」
「眺めがいいな。ここ…」
初めて知った。
学校の屋上がこんなにも…眺めが良かっただなんて。
こんなにも杏が笑顔になるなんて。
「…杏」
「……ん?なぁに」