〜LOVE*スピリット〜






「おはよー」




「あっ、おはよー鴇葉。」




教室へ入ると、あたしの席に座っていた女の子。



河原偲那(17)
<カワハラシナ>



ショートカットが良く似合う、あたしの小学校からの親友。




もちろん、あたしの体質や家系のことなど何でも知ってる。



偲那はあたしにとって、何でも話せる数少ない友達。





「今日も相変わらず、走ってたねぇー。」




「見てたの!?」



「見てたんじゃなくて、見えたのよ。」



「あぁ…そう…」




カバンを机に置いて、授業の準備をしはじめる。




「で、東宮は?」




「颯悸なら…
どーせまた捕まってんでしょ。」



そうあたしが言った時、廊下から黄色い声が聞こえた。




『颯悸君ーっっ!!!』
『今日もカッコいーっ!!!!!』





…って言葉とかキャーキャー騒ぐ声。






毎度のことながら…
どっからそんな声出してんのか、不思議に思う…






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