〜LOVE*スピリット〜
すると、いきなりヨウくんが話しかけてきた。
「なに?気になんの?」
あたしの肩に肘を置きながら。
「…ちょっと、何置いてんの?」
「いやー、丁度いい位置だし。」
なんて言いながら、あははと笑ってる。
「あははじゃないし!!
重いってば!!」
そう言ってヨウくんの腕をどかした時、不意にバチっと颯悸と目があった。
…に、睨んでる……?
…というより、怒ってる…??
あきらかに眉間にシワが寄ってる。
どうしたんだろ………
「…颯悸?」
キーンコーンカーンコーン…
あたしの尋ねる声は、大きなチャイムの音にキレイに消された。
「ほら5時間目終わったぞ。
俺、次授業入ってんだ。
お前らもさっさと教室戻れ。」
ちょっと教師っぽいセリフを言いながら、風哉くんは屋上を出て行った。
「じゃあ、戻るか。」
そんなヨウくんの言葉にあたし達は屋上を後にした。
―この双子との出会いが
あたし達の関係を大きく変えたんだ。