千景くんは幼なじみ
千景のおしおき
「結愛、こっち来いよ」
ちーちゃんが手招きする。
穂積は、私のベッドに腰掛けていた。
ちーちゃん、ギター抱えてるよぉ。
…もしかして、軽音に入ったぁ?
「千景くん、これ弾いて~」
穂積は、すっかりちーちゃんと打ち解けてるみたい。
ちーちゃんにCDを差し出し、ニコニコ笑顔。
ちーちゃんは、穂積の手元にあるCDを覗き込んでる。
やだなー。
二人、寄り添ってるし…。
「この曲、オレも好き。ま、弾くつってもコードだけなぁ~」
「いーよ、いーよ!やたっ」
穂積、ハシャいでます。
ちーちゃんはコンポのリモコンをいじり、曲を流し始める。
その曲に合わせ、ヘタっぴな演奏が始まる。
…何なのよー。
わざわざギター持ってきて何のつもり?
穂積は、ちーちゃんの下手くそなギターを聞いては、うま~い!って言っている。
ちーちゃんが好きなのは分かるけど、何でそんな嘘つくんだろ。
…いつもの穂積なら、うわ~ヘタクソッ!って、言ってるハズ。