千景くんは幼なじみ
ぷるぷると首を横に振ると、ちーちゃんは呆れた顔して立ち上がる。

「…じゃ、どーする?」

「どーするって…」

そんなの聞かれても…困るよぉ。

どうしたらいいかなんて、さっぱりわからない。

「ちーちゃん。手、つなぐ?」

「…は?」

ちーちゃんと手、つないでみたい。

自分の手を握りしめモジモジしてると、ちーちゃんはフッて鼻で笑った。





「…オレとしては、家ん中で無意味に手ぇつなぐ方がムリ」

「えぇっ!?そう…かなっ」

「たりめー。手つないで…何?見つめ合う?」

そ…それはそれで、かなり恥ずかしいな。じゃ、却下。

下向いて困ってる私に、ちーちゃんがまた近づいてきた。

顔を上げると、微笑みながら私の隣に腰を下ろすちーちゃんの顔が目に飛び込んでくる。

「な、結愛はいつからオレん事好きだった?」

見つめられ…

ドキドキが止まらない。

「いつ…かなぁ」

引っ越しして来た時から、好きだった。

でもそれを、ちーちゃんに言うのが恥ずかしい。



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