千景くんは幼なじみ
ちーちゃん。

前の学校で、もう彼女とかいたのかな。

意地悪で、この学校にはまだそんな馴染めてないけど、

前の学校では違ったかも知れない。






ちーちゃん、かっこいいもんね。

大きな瞳に長めのマツゲ。

初めて見た時は、タイプの男の子が隣に越してきて、ラッキー!って飛び上がったもん。






『う…』

言葉が出ない。

『結愛は、ないよな?』

『ないよ…』










『あらぁ、そうですかー。じゃあ自治会の役員は…』

ちーちゃんのお母さんの声が玄関から聞こえてくる。

お客さんだよね。まだ上がってくる気配はないけど、

帰らないと…。





ちーちゃんは、まだ私の服を掴んでいた。




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