千景くんは幼なじみ

授業中…

ノートも取らず授業そっちのけで、ぼけっと考え事。

ちーちゃんの好きなヒト、瀬尾くんは知ってるのかな。

でももう彼とは話したくないなー。

穂積、あの後教室戻ったら…普通にクラスの子と喋ってたけど。



あ、そうそう。穂積が朝つけていた、つけまは…ちーちゃんにオカマって言われた後、手で引きちぎってたんだ。

ピンも取ってた。

穂積が今日ちょっとチグハグだったのは、素顔にいきなり付けてたからだよ…。

目だけが綺麗で、多少不自然だっただけ。

ライン書いたり、少しお化粧するだけで、かなり見栄えすると思う。

私がやってあげればいいんだけど。

…何だかそんな勇気は出て来ない。

だってもし穂積が綺麗になったら、穂積とちーちゃんとの仲を自分で縮める事になってしまうかもしれないから。

こんな事考えてる私は、

ヒドいヤツだよね。



穂積は、アカリより私のがいいよ!って、あんな真っ直ぐな瞳で言ってくれたのに。

最近、穂積といると…たまに

息苦しい。

私と違って、あまりに素直過ぎるその性格が…

見てて辛い。


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