千景くんは幼なじみ
我に返り、廊下を見ると

ちょうど私の横をすり抜ける所だった。





色んな生徒の声が混じり、何を喋っているかまでは聞こえないけど

綺麗な横顔だけが、見えた。







瀬尾くんの友達なのか、うちの学年の女子に話しかけられ、笑顔のちーちゃん。

爽やかな笑顔をしていて…

私の知らない顔のちーちゃんが、

そこにいた。








う…

落ち込むっ。

瀬尾くんと仲良くしないで欲しー。








そのうち授業も終わり、昼休みに。

今日はお弁当持って来なかったから、学食に行くんだ。

他にお弁当持って来てない子いるかなぁ。

クラスの女子に話しかけると、今日はみんなお弁当だった。

穂積も今日はお弁当。





…しょーがない。

一人で行って来るかなぁ。





学食で、さっきのちーちゃんグループに会ったら

嫌だなぁ。

さっさと食べて来よー。





激混み覚悟で学食に向かうと、やっぱり混んでいた。

食券買うだけで一苦労だよ。

列の一番後ろに並ぶと、ポンと誰かに肩を叩かれた。




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