千景くんは幼なじみ
「それにしてもさぁ、千景くんと結愛ちゃん…いつも、あ~んな感じなんだ?」

「…あんな感じって?」

うー。見られてたってコトは、さっきの全部全部聞かれてたんだ。




ちーちゃんに対する私の気持ちは、全て空回りで、

しまいに、付き合う条件はあんな事。




…嫌だぁ。

和奏くんには…どう映ったんだろ。

やっぱり、ミジメな子だよねぇ。




だんだん表情が暗くなる私に、

和奏くんが机に肘をついて私の顔を覗き込んできた。

「ごめん、ヤだった?…別に泣かすつもりなかったんだけど」

…え?





和奏くんが優しい顔で、私の頬に親指で軽く触れる。

私の頬から離れた和奏くんの指には、透明のしずくがついていた。




「…泣かないでよ」







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