千景くんは幼なじみ
「じゃ、結愛ちゃんはぁ…この辺で待っててね!」

「え…ちょっと待ってよ」

「オレ、向こうにいるから。また後で来るねっ」

和奏くんはそう言うと、私を残しレンガの壁の向こう側に消えた。





えー…と。

どうしよう。






そう思っていると、少し向こうから

ザッザッ

という音が、聞こえてきた。






あ…邪魔だよね。

走ってきた団体に道を譲る為に、壁に背をつける。






和奏くん…

こんな、よその学校に私連れて来て何のつもりー?

もしかして、ここにその候補が

いる…のかな。







目の前を、Tシャツにジャージの団体が走り過ぎる。

もう部活始まってるんだ…。早いなぁ。





あ…あれ。

何だろ。

みんなめちゃくちゃ私を見てるケド。






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