千景くんは幼なじみ
「…そっかー。あ、オレ今から部活」

うん、見たらわかる。

ニコニコする寿太郎くんにつられ、私も笑顔に。

「寿太郎くんの学校、部活始まるの早いねー。うちの学校、まだ準備してる所じゃないかな」

「あぁ…うちスポーツ校だからさ。特待生もいっぱいいるし、普段の授業一限削って、その分土日に補習してるみたい。

あ、オレは免除なんだけど。勉強苦手だし…ラッキー」

寿太郎くんは、恥ずかしそーに微笑む。

「私も勉強は苦手だよー」

「そーかな、ちゃんと受験してるし…えらいよ。オレなんか、ラクして上がってきたし、普段も部活ばっかで…」

「部活、頑張ってね。もう行かなくていいの?」

「あ~、行くっ。でもさ…もうちょっと話したい」

寿太郎くん、穂積に似てストレートだなー。

さっきほどじゃないケド、ほっぺ赤くて、…ちょっと可愛い。


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