千景くんは幼なじみ
「え…。里田…くん」

とりあえず、そう言っておこう。寿太郎くん有名そうだし、言ったら去ってくれるかなと思ったんだ。

そしたら。

「えーっ、里田?あいつ女いんじゃん。じゃ、オレらと遊ぼーぜ」

え。

逆効果?

腕を触られる。

「え…と。好きで見に来てるっていうより…友達なんで。ちょっと、離してよ」

「ここで見てても、つまんねーって。行こっ」

やだやだやだー。

怖い~っ!

座り込んだままでいると、彼の連れて来た他の友達が、

ここにいた女の子のグループを誘うのに成功したみたいで、

彼を呼びに来た。




彼は私の手をアッサリ離し、去って行った。

ホッ…助かったぁ~。






しかも、さっきまで野球を見に来ていたと思われる子を連れて行くなんて…どういう事?

後ろを見てみれば、そういうグループがいくつかあった。




やだ~。

もしかして、ここってナンパの聖地?

それ目的で、わざわざ立ってる子も

いるのかな。



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