千景くんは幼なじみ
「忘れたぁ。この辺じゃなかったハズー。野球好きだし、強豪校狙いでそういう高校受けてたハズだよ」

…うちの高じゃないんだ。それだけが、せめてもの救い。

そして彼女たち、またいつの間にかキャプテンの話に戻ってる。

それ以上は聞けない雰囲気だったから、あれこれ一人で考えつつ…彼女たちの話を上の空で聞いていた。





女子たち、キャプテンの話題が一通り終わると、今度は寿太郎くんの話題に。

うわぁ…また、みんなの視線が私に集中した。

「寿太郎くんの友達なんだよね。何か話題提供ヨロシク~」

「なっ…何もないよ?知り合って2日目だし…」

「何でもいーよ。寿太郎くん、優しいから癒やされるでしょ。

しかも、試合中のあの表情とのギャップが…もぉ、サイコーだよね~」

うん。確かに…。それはわかる。





「あ~あ、でも変なのに取られちゃったよねー」

「言えてるー」

みんな口を揃え、ブーブー言ってる。

変なの?




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