千景くんは幼なじみ
「え…と。その彼女は?今日は来てなかったのかな」

隣の子に聞くと、意外な答えが返ってきた。

「んー。付き合ってしばらくしたら、来なくなった。面倒くさいんじゃない?手に入れたらもういいや、みたいな。

寿太郎くんそーいうの鈍感そぉだしねー。でも二人が一緒にいるトコ見ないし…もしかしてもう別れてたりして!」

ありえる~っ!

って、みんなケラケラ笑っていた。






手に入れたらもぉいい…って、なぁんか寿太郎くん可哀想。彼女たちが言うよーに、騙されてるのかなぁ。

寿太郎くんは、中学の時から見に来てくれてたし…って感謝してるよーな感じだったけど。

「でもさー、寿太郎くんて女の子キョーミなさげに見えて、面食いだもんね。…頑張ってみれば?」

一人の女の子が、私を指差しニヤニヤ笑う。

「えぇっ?今の話の繋がりが、イマイチ見えないんだけど…。面食いで何で私~!?」

「だって…あんな寿太郎くん、珍しーよ。例え練習試合だろーが、試合前は女の子とヘラヘラ喋ったりするよーな人じゃないし…。美人だし、頑張ればイケるかも」


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