千景くんは幼なじみ
…何だろ。

変な雰囲気になっちゃった。

寿太郎くんは、黙っちゃうし…。

ここは、ひとつ何か話題提供しなくちゃね。せっかく一緒に帰ってるんだし。

「ねぇ…寿太郎くん」

「何っ!?」

うわ…。嬉しそう。

さっきまで下向いてたかと思えば、私が話しかけた途端に

寿太郎くんはめちゃくちゃ嬉しそーに、私の顔を見た。

それを見て思わず、吹き出してしまう。

…だってー

何か…カワイイなって。

「寿太郎くん、今日…凄かったね。私、感動したぁ~!」

「いやオレなんか…全然だって。しかも、最後まで投げさせてもらえなかったしなぁー」

「うん、でも十分だよ。野球にちょっと興味でた」

「マジー?じゃあ明日も来なよ」

「うん、そぉだねー」

和奏先生の言う通り、10分だけ…ね。

あんまり寿太郎くんと親しくし過ぎたら、本来の目的を…見失いそーだよ。

周りも勘違いするだろうし。





「結愛、ちょっと待ってて」

しばらく歩いた所で、寿太郎くんが先輩の所まで走って行く。

…?


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